PC新調2007 ベンチマーク編その3

日常の使用にはなんの不満のないレベルの新PC。が、しかし、ROクライアントを起動したときにちょっとした違和感が…「なんか重い」。微妙に、それもなんとなく微妙に負荷、微妙なフレーム落ちが発生してるように見える。
最初はメモリ帯域の問題かな、と思った。9800Proは256bit幅、HD2600XTは128bit幅なので。でもメモリクロックは9800Proが340MHzなのに対しHD2600XTは700MHz、ラッチ動作なので実際は1,400MHzになりトータルパフォーマンスでダウンしてるとは思えない。第一チップ世代が2つも3つも違うし、コア自体の動作クロックも倍以上上がっている。
決定的に違いが露呈したのが日曜のGv戦だった。ERでライン防衛をし始めると明らかにフレーム落ちが発生している。いや落ちてるなんてレベルじゃない。まるで10年前のビデオカードのごとくハードウェアアクセラレーションが効いてないかのような酷さで、通常なら最低でも30fpsは出ているであろうところが、4?5fpsくらいにまで落ち込んでいる。画面の書き換えが波打ってるよ…
うちはデスクトップがWUXGA(1920×1200)でROクライアントはウィンドウモード1800×800になっている。画面が広いので3Dアプリケーション的には不利な状況だが、それでも9800Proでは快適だったわけだ。ERライン防衛の大魔法、演奏が飛び交う最中でもフルエフェクトでなんの支障もなく動作出来ていた。それがHD2600XTで無理だなんてどうみてもおかしい。
そこでRO動作中のGPU負荷をRivaTunerで観察することに。CatalystControlCenterのGPU ActivityでもいいのだがRivaTunerだとモニタ結果をリアルタイムグラフ化してくれるので時間経過を追いやすい。ROクライアントはまず1920×1200ウィンドウモードで。ウィンドウモードとしてはこれが最も負荷が高くなるはず。

Gv時ほどの負荷をかけるのは難しいので、とりあえず比較的負荷の高いマップとしてアインブロク街に行きフォグをON、ダンサーの「忘れないで」を出しながら画面をぐりぐり回してみた。意外とGPU usageが低い気がするし、状況如何に係わらず負荷が一定というのも気になる。あとHardware acceleration / DirectDrawがdisableになったまま(0に張り付いている)。
で、比較対象として1920×1200フルスクリーンモードでのモニタ結果。

同じくアインブロク街+フォグONでぐりぐりやってみた結果。まずGPUの働き方が違う。状況に応じて負荷が変動している辺り動作にリアルさが感じられる。あとHardware acceleration / DirectDrawの値がクライアント起動と同時に1.0に張り付き、有効になっているのが判る。なおどちらの場合も、GPUコア/メモリクロックは800/700に張り付いたままで特にクロックダウンは起こらない。
どうにもウィンドウモードでクライアントを起動する限り、ハードウェアアクセラレーションが上手く働いていないのでは、という疑いが出てくる。RO自体は3Dアプリケーションとしては古いためそれほど重い処理はない。CPUパワーやメモリ帯域の関係もあって日常動作に支障はない。が、Gvのようなマップ内に100人規模のプレイヤがいて大魔法、演奏等の高負荷エフェクトが乱れ飛ぶ状況下ではさすがに問題が露呈する、という感じか。
ならフルスクリーンで遊べば、という話もあるが、Gv時はIRCクライアントと時計をみる必要があるのでそうもいかない。あとうちはサブPC画面を液晶モニタのPinPで表示させて同時使用してる都合上、出来る限り液晶画面の一部をPinP用に空けておきたい、という問題もある。うーん。
この件について色々調査すると、「半透明ウィンドウ機能と相性がよくない」「nProtectによるプロセス隠蔽がよくない」等の情報が出てくる。たしかに根拠と動作に説得力のある説もあるのだがどれにも穴があっていまいち解決の糸口がみえない。あとこの問題、どうもVistaでは起きてないっぽいんですな…DirectX9以前の世代向けOSのドライバコードパスはATIはやる気ないのでないか、と…
しかし感触としてドライバのアップデートで改善しそうな予感もする(元々ATIはドライバの完成度という意味では長期熟成の必要なメーカで暴れ馬として昔から泣かされてきた)。まずはマンスリーアップデートのCatalyst7.12を待ってみる。で、それでもダメならDirectX9世代の1950Pro辺りを買いなおすしかないかもしれない。