cubase.netやら某掲示板やら各地でリーク情報が取り沙汰されているCubase5だが、emusicians.com2月号のNAMM09記事スキャン画像がどうも本物くさい。公式発表はまだだけどとりあえずチェック。
Steinberg (steinberg.net) has upgraded its flagship DAWs Cubase and Cubase Studio to version 5 (Mac/Win; Cubase 5, $599, Cubase Studio 5, $399 [both MSRP]). The emphasis this time around is on beat-creation tools and pitch editing for vocals. New rhythm-oriented tools include the LoopMash and Groove Agent One VST instrument plug-ins and Beat Designer for perfect groove alignment. On the vocal side, VariAudio lets you edit pitch directly in the Sample Editor, whereas the VST plug-in PitchCorrect incorporates Yamaha Pitch Fix technology to correct intonation on the fly. The convolution reverb REVerence rounds out the new plug-in offerings. You’ll find myriad under-the-hood and user-interface enhancements, including an improved MediaBay, advanced batch export, and full Windows Vista 64-bit support.
おおざっぱに内容を抜き出すと、
Cubase5が9 / Cubase Studio 5が9の大幅値下げ
トップエンドが$599ということは国内6万前後のリテイルプライスか。従来が11万前後だったから半額近い。DAWの国内販売ってどこも値引きをあまりしないけどもし5万切るようなことがあれば他DAWに目が向いたユーザをこちらにひきつけることが出来るかもしれない。
ライバルのSONARやLogic、Liveが軒並み値段を下げてきてるからSteinbergとしても下げざるを得ないのだろう。これは歓迎。ヤマハもさすがに国内価格維持ってことはしないだろう、したら従来ユーザ逃げちゃうよ。あと有償アップグレードは2万円くらいまでにして欲しい…
LoopMash及びGrooveAgentOne VSTi追加及びBeat Designer機能
GrooveAgentOneはどうみても同社GrooveAgentの簡易版だろう。GrooveAgentはドラムサンプル&パターンプレイヤみたいな感じだったと記憶してるが、まあとりあえずの音ネタ提供ってことなんだろか。波形をいじったり差し替えられるなら便利かもしれない。
LoopMashとBeatDesignerはよく判らないが、名前からみて恐らく前者はループ素材をベースにディストラクティブな編集を加えるプラグインかなあ。この手のだとGlitchとかEffectrixを思い出すけども。Beat Designerはfor perfect groove alignmentとなってるからオーディオクォンタイズの発展版かなあ。多分波形スライスしてアライメントいじるんだろうけど。
VariAudio機能(サンプルエディタ)及びPitchCorrect VSTプラグイン
これはどうみてもPitchFix搭載。PitchFixは地味ながらなかなか性能がよかったように記憶してる。PitchCorrectは恐らくAutoTuneやGVSTの奴みたいにオーディオを指定スケールへリアルタイム補正してくれるに違いない。VariAudioはサンプルエディタに搭載とあるからスタティックな修正用なんだろうけど、ピッチを波形でユーザ指定出来たりすると嬉しいな。
CherやDaftpunkみたいなケロケロボイス(最近だとPerfumeっていったほうがいいのか)を標準で出来るようになるのはいいなあ。
REVerenceコンボリューションリバーブVSTプラグイン
最近流行のインパルス応答畳み込み演算式リバーブ。他DAWも載せてきたからこれは順当だろうなあ。負荷がどれくらいなのか、インパルスデータはどれくらい搭載してるのか、追加出来るのか、ここらへんが焦点。
でも従来のRoomWorks/RoomWorksSEでも結構いいんだよなあ、リバーブは。それよりディレイとフィルタをなんとかしてくれると嬉しい…
UIの改良(メディアベイ、拡張バッチExport、etc.)
メディアベイは機能増やすより動作の安定化のほうが…うちではあんまり起こらないけど、プリセットや指定ディレクトリ情報をロストする話をよく聞くし。
バッチExportはついにトラック単位のWave書き出し自動化がつくんだろうか。某掲示板でもFAQ化してるし。Cubase単体で完結してるうちみたいな環境じゃ要らんけど、プロのスタジオ作業な現場だとProToolsへのExportに必須なんだろな。
Vista64のフルサポート
やっと64bit正式対応。従来のPreview版は制限が多かった。内容からみて採用しているミドルウェアや他社コードが64bit対応してないせいっぽかったけど、解決したってことか。ただVSTプラグインとオーディオIFがなあ。付属プラグインはいいとして3rdパーティ製は相変わらず32bitがほとんどだし、となるとlocal COMサーバ経由のVST(DLL)ブリッジを介することになる。これあんまり評判よくないし、どうしたものか。
オーディオIFは完全に64bitドライバしか受け付けないし、現在64bitドライバを出してるメーカが少ない。それ以前にうちのGINAはVista32すら対応してないから問題外なのだが…将来を見越して64bit対応しそうなメーカに移る時期…
細かい改良はあると思うが、大きな修正って感じではなさそう。Cubaseの弱かった「ループ」の扱いに焦点をあてたのは、機能に行き詰まり感のあるDAW界隈じゃ順当な対応と言える。ボーカル中心のオーディオ修正機能はヤマハとの協業の成果といえるが、Perfumeのブレイクのおかげでまたにわかにケロケロボイスが注目されてたりするし、そのへんを絡めたプロモーションをやってくるかもしれない(中田ヤスタカ出せばいいんじゃないか、Cubaseユーザだしw)
リーク情報なので確度100%ではない。ひとまずNAMM09待ち。